※五十音順


西川美和監督の「永い言い訳」が大傑作だったよ!
ぼくには、これが2016年の第1位になるかも。

糸井重里(コピーライター)


シンプルなストーリーは普遍的で苦く、ついひきこまれる。
ドライであるべきところが揺るがずにドライで、
だからこそ心の暗部にまで届く。

江國香織(作家)


「強い人はちゃんと泣くの」という言葉にホッとした。私も泣けないほうだから。後悔はしたくないから、泣いても泣かなくても人と向き合う事に怠けちゃダメだと思った。

大久保佳代子(タレント)


死が、残った生にもたらすものとは何か。西川美和は、最果ての状況下での人間のエゴを、渇いたキャンバスに次々と投げつけていく。ここにまた1つ、彼女の心の闇が陰鬱に炙り出された傑作が産み落とされた

香川照之(俳優)


数カット出演の深津絵里の鋏さばきが、
最後まで脳裏から離れない。
西川美和監督の映画さばきが全編を束ねている。
画面からレトルトカレーの香りが漂ってくる不思議。

久米宏


私も、幸夫くんのように泣けないのではないかと不安になった。
公に顔も名前も晒して生きていると何が本当で何が嘘なのか、ふと分からなくなる。
だから、幸夫くんの再生は希望であり、赦しのようにも感じた。

小泉今日子(女優)


私たちは夫婦関係にも親しい人の死にも、完ぺきを求めすぎなのかもしれない。見終わってそう思った。リアルな生を取り戻せる、そんな希望を感じさせる傑作。

佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)


可笑しくて、そして胸の底が、痛い。取り戻せない過去。あり得たかもしれない現在といまここにある現在の落差。もしかしたら違っていたかもしれない未来。そんなことを、ひたすら考えてしまうから、笑った後で、胸が痛くなってしまう。モックンが演じている小説家は、自意識過剰で自己中心的な男だけれど、ダメな人間だからこそ、誰かを救うという場面も、人生にはある。心に深く留まる作品を、見せていただきました。

中島京子(小説家)


誰だって、どんな人間だって、ひたむきに生きるチャンスがあるのだ!

西加奈子(作家)


たまにクイズ番組に出て、旅番組のロケ撮影に行き、アフレコもしたことのある自分は、同じようなことをしている小説家の主人公の自己愛の強さから、目を離せなかった。それぞれの登場人物たちの感情が高まり、紋切り型の“役割”にふれそうになる度、小さな裏切りが起こり、そうはならない上品さと本質的な緊張感が続く。だから、ヒューマニズムのドラマが嫌いな自分でも、最後まで夢中になったまま見てしまった。

羽田圭介(作家)


心に刺さる映画でした。
光も音も美しい映画でした。
胸を締めつけられる…愛する人を抱きしめたくなる映画です。

広末涼子(女優)


妻の残像が、夫の生活を包み込んでいるように見えたり、
それが薄まって見えてきたり、何とも言えない緊張感でした。
そして終盤、夫が「コトバ」に向かうときの姿が、
西川さんに見えてしまいました。何故?今度、教えてください。

松たか子(女優)


彼は失ったのではなく、出会ってしまったのだと思う。もう自分と分かつことのない、永く、悲しいつながりに。それは悲劇だけれども、でも、この主人公の背中は、終わりの先を生きる人々にとって、希望になりうると、僕は思う。

水野良樹(いきものがかり)


類型的な登場人物に、ありきたりな設定を与え、ありきたりな感情を説明的に語らせる、そんな映画の真逆をいく西川監督作品。今作も先が読めない、人間の本性にカメラを向け、夫婦、親子、大人、子供たちについて深く考えさせられました。それにしても、子供の声音(こわね)、澄んだ瞳に映画の力を感じました。

役所広司(俳優)


自分の弱さを知らされる映画に出逢うのは辛い。
でもこの作品が愛おしいのは、
作り手が自らの弱さを隠そうとしないからだろう。
俳優も、監督も。
幸せな夫という名の主人公。

箭内道彦(クリエイティブディレクター)


男性の本質的な薄情さを見せつけられて軽く絶望…。
でも、男性が他者への“愛”に目覚めるには
これだけのプロセスが必要なのは真実ではとも思う。
それを涼しい顔で描き出した西川美和監督が素敵すぎ!
日本映画史上もっとも子役が可愛い映画でもあります。

山内マリコ(作家)